第37回研究会 2025年2月8日
戦略的経営者研究会第37回「人間らしさってなんだろう。アフリカがその答えを教えてくれた。日本とアフリカを循環型ビジネスで繋ぐ」を、鳥居優美子様(株式会社DOYAバイス・ディレクター、認定特定非営利活動法人CLOUDY副理事)をお迎えして開催しました(2025年2月8日(土))。
鳥居様は、アフリカ・ガーナでファッションブランドの商品開発や生産に携わる一方、社会企業家として現地での教育支援、雇用支援、女性自立支援など、幅広い社会貢献活動に取り組んできました。大学卒業後、リクルート勤務等を経て、株式会社DOYAで、アフリカの民族柄、伝統の織り、特産品などを活用したバスケットや雑貨などの商品を展開する人気ファッションブランド「CLOUDY」を展開しています。同社は、NPO法人CLOUDYと横断的な法人格をもつことによって、営利と非営利の循環が可能なビジネスを進めています。
鳥居様は「自走できる社会を共に創る」をモットーに、ガーナの人々が自分たち自身で未来を切り開いていくことを積極的に支援してきました。この講演では、CLOUDYの活動が詳しく説明され、とくにアグボグブロシー地区で現在進められている学校づくりの取り組みを中心にして、ビジネスと社会貢献活動の両立を成功させるための実践的な方法についてお話がありました。講演後には、会場からはアフリカでスタートアップ企業を立ちあげる方法や、ソーシャル・アントレプレナーシップの成功の秘訣について活発な質問があり、参加者の高い関心がうかがわれました。
ファッションブランド「CLOUDY」公式サイト
https://cloudy-tokyo.com/
<鳥居優美子様ご経歴>
株式会社DOYAバイス・ディレクター、特定非営利活動法人CLOUDY副理事
静岡県浜松市出身。慶應義塾大学経済学部卒。
幼少期をアメリカで過ごす。2008年大学卒業後、旅行代理店、広告代理店勤務を経て、2015年、大学の同級生だった銅冶勇人氏のNPO法人に参加。同年、株式会社DOYAとして法人を作り、単身でガーナに駐在。何のコネクションもない土地で、縫製工場の場所を決め、ワーカーを集めて、アパレルブランド「CLOUDY」をリリースすることに成功。現在はガーナ国内の縫製・バスケット製造の拠点で600人以上を雇用・研修している。
また教育支援として、ケニア国内に2カ所、ガーナ国内に5カ所の学校を設立。同国の行政機関から運営の委託を受け、学校給食制度の整備や教科書の支給、教師の研修・マネジメントなどを行っている。また近年は、女性の社会的自立を目指した支援活動も進めている。1年の半分以上をアフリカ・ガーナを拠点に活動中。
当日は島本実教授が司会を務めました。